法律答案の書き方講座

みなさんこんにちは!
法学部新2年生、雄弁部所属の亀山です。

新1年生のみなさん、まずは明治大学への合格おめでとうございます!
中には明治大学への進学を快く思っていない方もいらっしゃると思いますが、
明治大学は日本の法制史上、特にフランスの法学者ボワソナードとのかかわりにおいて重要な地位を占める学び舎ですので、誇りをもってこれからのキャンパスライフを楽しんでください!

1. 法律答案ってどうやって書くの?
さて、今回の記事のタイトルに惹かれて訪れた方の多くは法学部生だと思います。
そして、読者の多くが早く法律答案の書き方を待ち望んでいることでしょう。

司法試験や法学部の定期試験では、短答式の問題のほかに論文式の問題が出されます。しかしながら法律論文には独特の型が存在しており、かつ書き方を学ぶ機会が少ないため、多くの受験生・学生が苦労することになります。そこで今回は、司法試験受験に向けて勉強中の私から、簡単に法律論文の書き方について紹介してみたいと思います!

さっそくですが、結論から申し上げると、今回の記事だけで書き方のすべてを伝授するのは不可能です笑
なぜなら、書き方の詳細まで含めると、答案の流れは法律科目ごとに異なってくるからです。民法には民法の、刑法には刑法の型があるといった具合に書き方がそれぞれ違っているため、すべてを伝授しようとするのは困難なのです…。

詳しく聞きたいよーって方は、雄弁部に入って私に直接聞いてください笑
もしくは法制研究所の予備試験対策講座を受講することをおすすめします。

では本題に戻ります。法律答案全般に共通する独特の作法は主に次の2つです。

1つ目の作法は、意味段落ごとに番号を振ること(ナンバリング)です。
明確なルールはないようですが、私が教わった方法だと、「第1→1→(1)→ア→(ア)」という順番で、文章の意味段落ごとに番号を振っていくそうです。
ただし、むやみに番号を振ればよいというわけではなく、意味の重要度ごとに番号も使い分けてください(2つ目の作法の例を参照してください♪)

2つ目の作法は、法的三段論法を使うことです。
ここが一番重要な点だと思います。三段論法が使えているかどうかが論理的な法律論文をかけるかどうか、すなわち点数や評価に直結してきます。
法的三段論法の構成は次の通りです。
「条文の適示・条文解釈→事例へのあてはめ→結論」

ではここで、今お教えした2つの作法を使って以下の設問について答案を作成してみたいと思います。

設問
「AさんがBさんに向けて拳銃を発砲したところ、弾は命中しBさんが死亡した」

答案
第1  設問について
1   Aに殺人罪(刑法199条)が成立しないか。(問題提起)
2   刑法199条に規定されている「人を殺」す行為とは、自然の死期に先立って人の生命を断絶することである。(条文適示・条文解釈)
3   これを本件にあてはめると、Aは、拳銃発砲によって自然の死期に先立って人であるBの生命を断絶している。(事例へのあてはめ)
4   よって、Aには殺人罪が成立する。(結論)

こういった具合で、抽象的な法的規範を示し→具体的な事例にあてはめ→結論を導くというプロセスが法的三段論法と呼ばれる書き方になります!
(ちなみに、本来の刑法では、「実行行為→違法性→有責性」という検討の仕方をします…。このあたりの科目ごとの特殊性が面倒…)

いかがでしたでしょうか。法律論文の型についてすごーーーーくコンパクトに解説してみました。先ほども申し上げましたが、もっと詳しく聞きたいという方は雄弁部か法制研究所に入って学びを深めてくださいね!

ところで、ここまで法律答案の書き方についてお話してきましたが、これは最低限の作法というべきものでありまして、司法試験に合格したい・定期試験でいい点数をとりたいとなったときには、答案の型以上に重要なものがあるのです。

答案の型以上に重要なもの、

それは、「論理的で明快な文章」です。

法律答案の書き方について書かれた参考書の多くが、この点について言及しており、
接続詞の使い方やいわゆる「てにをは」の使い方を指導している本まであります。
なぜ、法律答案に「論理的で明快な文章」が求められるかの説明は省略しますが、
とにかく試験で点数を稼ぐためにはこれが必要になってきます。
しかしながら、高校生を卒業したばかりの新大学生にとって、
いきなりこういった文章を書くことは至難の業です。
私自身、入学した直後は、法制研究所でかなり文章を添削されました…

しかしながら、今ではそこそこの文章が書けるようになっていると自負しています!(このブログの文章が読みやすいものであればいいですが笑)
定期試験レポートでもすべてS・A以上の評価をとっている私ですが、
どうやってこの文章力をつけたのか。
それは、雄弁部での「弁論活動」であったと思います。

弁論では、弁士によるスピーチと聴衆による質疑応答を通して、合計20分程度の議論を行います。弁士はスピーチに先立って原稿をつくるわけですが、10分程度のスピーチをつくるうえで、どうやって聴衆を説得するかを考えなければなりません。
そして、説得するうえで特に有用なのが、「論理的で明快な文章」でした。
筋の通っていてわかりやすいスピーチなら、
聴衆は「そうですね」としか言いようがないですから簡単に説得できますよね笑

つまり何がいいたいか。
雄弁部に入って、「論理的で明快な文章」を書く能力を磨いてみませんか?
ついでに法曹志望の私とともに司法予備試験を受けにいきましょう笑

ということで、長々と拝読してくださり、
ありがとうございました!

新入生のみなさんと雄弁部で会えることを楽しみにしています!
それではよいキャンパスライフを!